スライスやカットという言葉を聞いたことはありませんか?
初心者からステップアップするためには、いろんな球種を打てるようになることが1つのカギだと考えています。
なので、スピンボールを思った通りに打てるようになったら、次に身に着けたいのがスライスやカットです。
どちらも試合でとても役立つショットですが、ボールの軌道やバウンドの仕方、打ち方などの違いを理解することで、効率的に習得できると思います。
今回は、スライスとカットの違い、打ち方、ボールの軌道やバウンドの特徴、試合での私の活用法、そしてスライスの種類とその練習法について、私の経験を交えながら紹介しますね!
スライスやカットを身に着けることで試合運びが有利になりますよ♪
テニスのスライスとカットの違いとは?
※上記はカットを打つ際にテイクバックしたラケットの状態です。
初心者にとってスライスとカットは似てるように見えるため、見様見まねで打つとイメージと違うボールが飛んでいくことが多いのではないでしょうか。
(私もスライスを練習し始めたときは、なぜかカットボールになってしまうことがよくありました…)
スライスとカットは、どちらもボールにバックスピン(下回転)をかけるショットですが、実はその目的や効果に違いがあります。
スライスショットで相手のリズムを崩したり、攻撃の起点を作ることができます。
特に、相手のバックハンド側に低く深いスライスを打つことで、相手のミスを誘いやすくなります。
また、ラリー中にペースが速くなりすぎたら、スライスを1本入れることでペース調整の役割も果たします。
例えば、バウンド後にボールが戻ったり、予想外の方向に跳ねたりすることで、相手のタイミングを狂わせることができます。
カットは、特に守備的な場面や相手の強打をかわす際に有効です。
このように、スライスは攻撃的にも守備的にも使える万能なショットで、カットは相手のリズムを崩すための特殊なショットと言えます。
打ち方の違い
スライスとカットは共通点もありますが、目的や効果に違いがあることが分かりましたね。
スライスとカットの打ち方にも、いくつかの違いがあります。
スライスの打ち方
- グリップ:コンチネンタルグリップ(包丁を握るような握り方)が一般的
- テイクバック:ラケットを高めにセットし、左手でラケットを支えながら肩を入れる
- スイング軌道:上から下へのスイング。相手のボールが遅い場合は、なだらかな上から下のスイングで押し込むように打つ
カットの打ち方
- グリップ:コンチネンタルグリップ(スライスと同じ)
- テイクバック:ラケットを腰上くらいでセット
- スイング軌道:スライスよりも後ろから前にスイングし、強いバックスピンをかける
スライスもカットもボレーの握り(コンチネンタルグリップ)という点は共通ですが、テイクバックしたときのラケットの位置や、スイングの軌道が明確に違います。
ショットの違いを理解して状況に応じて使い分けることで、試合での戦術の幅が広がりますよ!
軌道やバウンドの違い
スライスとカットは、テイクバックやラケットのスイング軌道に違いがあることを紹介しました。
実は、ボールの軌道やバウンドにも違いがあるんです!
カットは軟式テニスのサーブでもよく使われているので、軟式テニスの経験がある場合はイメージを掴みやすいと思います!
スライスとカットの特性を活かす試合での私の活用法を次項で紹介しますね。
私のスライスとカットの試合での活用法を紹介!
スライスとカットは、それぞれ異なるシーンで特に効果を発揮します。
それぞれの特徴を踏まえて、私はスライスとカットを試合で次のように使っています!
スライスの活用シーン:
- ラリーのテンポを変える:スピンボールでのラリー中にスライスを混ぜることで、相手のリズムを崩すことができます。
- 相手のミスを誘う:低く滑るスライスを混ぜることでミスを誘います。特に相手のバックハンド側に打つと、相手のミスの確率がぐっと上がります!
私にとって相手とのラリーで一番やりやすいのは、同じスピード、同じ軌道、同じ球種で返球してくれるパターンです。
いつも同じようなボールが返ってくると分かれば、立ち位置、ボールへの入り方、スイングの軌道などに気を張らなくても良くなるので、非常に楽です。
逆に、相手がスライスとスピンを織り交ぜて打ってくるとすれば、相手の構えやテイクバックにもかなり注意を払う必要があります。
スライスでテンポを変える相手とはラリーをするのに神経を使いますし、自分自身、ミスや、相手にとってのチャンスボールが増える傾向にあると感じます。
だからこそ、自分がスライスを織り交ぜながらラリーをすることで有利な展開を作りやすいんです!
カットの活用シーン:
- 守備的な場面:相手の強打をかわす際に、カットを使って相手のリズムを崩すことができます。
- 相手のタイミングを狂わせる:バウンド後に変化するカットを使うことで、相手のタイミングを狂わせ、ミスを誘うことができます!
フォアハンドのカットボールが向かって右側にバウンドすることを利用して、デュースサイドからストレートに打ち、相手を外に追い出す使い方もできますね!
また、打たれたスマッシュをギリギリで返球する際には、自然とカットボールになりますね。
通常は回転が多くかかるためボールの軌道が弧を描きますが、少しゆとりがあってフラット気味でヒットすれば直線的な軌道に近づき、攻撃できる要素が出てきます!
このように、スピンボールにスライスやカットボールを1本混ぜるだけで、相手のリズムを崩せる可能性が高まります!
スライスを打ったつもりなのにボールが浮いてしまう…という場合は、カットボールになっている可能性もありますので、↓の記事も併せて読んでみてくださいね!
テニスのスライス2種類とおすすめ練習法&意識するポイント
※上記はスライスを打つ際にテイクバックしたラケットの状態です。
ここまで、スライスとカットの違いについて比較してきました。
ここからはスライスの種類について掘り下げていきます!
スライスは大きく分けて2つの種類があります。
- 低く滑っていくスライス(伸びるスライス)
- 止まるスライス
1つずつ紹介しますね。
低く滑っていくスライス(伸びるスライス)
この低く滑っていくスライスは、相手を後ろに追い込むことに効果的です。
相手のリズムを崩しやすく、次のショットを有利に展開できますよ!
打ち方
- グリップ:コンチネンタルグリップ
- スイング軌道:上から下に向けてなだらかにスイング
- テイクバック:ラケットを高めに引き、左肩(ラケットを持っていないほうの肩)をしっかり入れる
- フォロースルー:ラケットヘッドを前に送り出し、スイング後は少し解放する感覚を意識
個人的には、ラケットヘッドよりもグリップを先行させるイメージを持つと上手くいきやすいです!
私のおすすめの練習法は
- 手出しのボールを打ちながら、1球ずつスイングやテイクバックを意識する
- ネット前からラケットでボール出し
- 相手コートのサービスラインくらいからラケットでボール出し
の3段階で練習することです!
低い弾道で相手コートの深い位置に入れることを意識するのがポイント!
ボール出しの位置が遠くなると、自分からボールの落下地点にしっかりと入って打つ意識が大事になります。
遠くから飛んでくるボールにしっかり入ってスライスを打つのは、慣れるまで意外と大変です。
手だしのボールでスライスの感覚を掴んだら、動きながら打つ練習をどんどんすると実戦でも使えるようになっていきますよ!
止まるスライス
このスライスは、相手の動きを遅らせたり、ネットに誘い込む際に有効です。
ストロークに比べてボレーのスキルが落ちる対戦相手の場合、止まるスライスでネット際に誘いだすことで有利な展開にもっていきやすいです!
打ち方
- グリップ: 少し面を開く感覚で握る
- スイング軌道: 上から下に振るだけでなく、ボールを運ぶように押し出す
- フォロースルー: ラケット面をあまり動かさず、ボールにしっかり乗せるイメージ
これも手出しのボール出しから練習をスタートします。
最終的にネットをはさんで出されたボールを打ちますが、力みすぎないように気を付けてください。
力むとボールを運ぶ感覚よりも”切る”感覚に近くなってしまい、カットボールになりがちです。
あくまでもボールを運ぶような意識で、ラケットヘッドよりもグリップが先に出ていくイメージを持ちながら練習してみてくださいね!
まとめ
今回は、テニスのスライスとカットの違い、打ち方や試合での私の活用法について、自分の経験をもとにしながら紹介しました。
- カットは山なりのボール、スライスは直線的な低い弾道のボール
- カットはバウンド後に軌道が変化する、スライスは滑って伸びてくるか、止まるかのどちらか
です。
テニスのスライスやカットは、初心者がワンランクアップするために欠かせないショットです。
特徴や使いどころを理解して、状況に活用してみてくださいね!
私自身、スライスを練習し始めたときは苦労しましたが、繰り返し練習するうちに徐々に試合で活かせるようになりました。
特にダブルスでは、対戦相手に気持ちよくラリーをさせないためによく使っています。
スライスやカットが上手くなると試合の楽しさが格段に増しますよ!